5月は東京フィル特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフが登場。ラフマニノフの生誕150年・80年を祝います。
公益財団法⼈東京フィルハーモニー交響楽団(以下、東京フィル/所在地:東京都新宿区、理事⻑:三⽊⾕浩史)では2023年5⽉の定期演奏会を特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフのもと都内3つの会場で開催いたします。
公益財団法⼈東京フィルハーモニー交響楽団(以下、東京フィル/所在地:東京都新宿区、理事⻑:三⽊⾕浩史)では2023年5⽉の定期演奏会を特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフのもと都内3つの会場で開催いたします。
5⽉の定期演奏会は特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフがラフマニノフ生誕150周年・没後80年を祝う
プログラムは今年、生誕150年・没後80年の二つのアニヴァーサリーを迎えた芸術家セルゲイ・ラフマニノフの生涯をたどる3つの管弦楽作品です。
セルゲイ・ラフマニノフは19世紀のロシアに生まれ、ピアニスト・作曲家・指揮者として活躍した音楽家。貴族の家柄に生まれ、チャイコフスキーはじめ当時のロシア音楽界を牽引する巨匠たちから高く評価されてキャリアを歩み出し、青年期にはさまざまな蹉跌を踏みながらも音楽活動を続け、国際的に活躍しました。ピアニストとしても高名であり、後年、20世紀の巨匠と呼ばれるピアニストたちが挙って彼に尊敬のまなざしを送ったといいます。現代の巨匠であるプレトニョフもまた、ラフマニノフを敬愛するひとりです。
20世紀、革命やニ度の大戦など社会が大きく変貌する時代にあって、また、クラシック音楽の世界でも無調や十二音など新しいスタイルが生まれ称揚されるなか、時代遅れの誹りも受けながらも自身の芸術を貫いた孤高の音楽家でもありました。甘くロマンティックで雄弁、聴くものの胸を打つようなメロディや、いっぽうで胸の内をさらけ出すようなメランコリックな激しさは、ラフマニノフの大きな特徴といえるでしょう。数少ないながらも詩や絵画にインスパイアされたテーマ性のある音楽を書き、「怒りの日」(ディエス・イレ)と呼ばれるグレゴリオ聖歌のメロディや、彼が幼少期から繰り返し聴いた故郷の教会の「鐘」をイメージした音色を執拗とも言えるほど頻繁に使用したことからも、繊細さと同時に揺るぎない内面世界があったことがうかがわれます。
1899年頃のラフマニノフ。泳ぎがうまく、車の運転が大好きなどの横顔もあったそう
今回の定期演奏会は、ピアノ・作曲・指揮の「三刀流」で音楽を世界に送り続けた巨匠の、若き日の瑞々しいーー同時に奥深い内面をうかがわせるーー作品、幻想曲『岩』、内面の危機を乗り越えた中年期に不安定な世界情勢を映しとったかのような佳品、交響詩『死の島』、そして最晩年、生涯を振り返り自身の全てを注いだ傑作『交響的舞曲』を取り上げ、悩み多くも心優しき偉大な芸術家の生涯をたどります。
ラフマニノフはロシア革命での社会の変化を嫌ってアメリカへ移住し、望郷の念を抱えながらついに故郷へ帰ることなく、70歳の誕生日を間近に控えた1943年3月28日、カリフォルニア州ビバリーヒルズの自宅でその生涯を終えました。
◆公演日時・会場
5月10日(水)19:00 サントリーホール
5月12日(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
5月14日(日)15:00 Bunkamura オーチャードホール
指揮:ミハイル・プレトニョフ(特別客演指揮者)
〈ラフマニノフ生誕150年〉
ラフマニノフ/幻想曲『岩(断崖)』
ラフマニノフ/交響詩『死の島(死者たちの島)』
ラフマニノフ/交響的舞曲
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◆チケット問合せ
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◆ご来場の皆様へ
・本公演は全席指定です。入場券指定の席にご着席ください。但し演奏開始間際の入場の際にはスタッフの案内で入場券記載とは異なる席への着席をお願いすることがございます。
・演奏中のご入場は固くお断りいたします。楽章間のご入場は楽曲の進行によりスタッフがご案内いたします。入場いただけない場合もございますのでご了承ください。
・曲間・楽章間での退場につきましては、体調に不安がある場合など、無理せずご判断ください。その際、周りのお客様の鑑賞の妨げとならぬよう、ご配慮いただければ幸いです。
・未就学児のご入場はお断りしております。
・やむを得ない事情により、出演者・曲目などが変更になる場合がございます。
・公演中止の場合を除き、お求めいただいたチケットの払戻・変更等はいたしません。
主催:公益財団法人 東京フィルハーモニー交響楽団
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(創造団体支援))| 独立行政法人日本芸術文化振興会(5/12公演)
協力:Bunkamura(5/14公演)
- 出演者について
ミハイル・プレトニョフ 東京フィル特別客演指揮者
Mikhail Pletnev, special guest conductor of the Tokyo Phil.
東京フィル特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフ (C)Takafumi Ueno
一言では説明できない多才な芸術家。ピアニスト、指揮者、作曲家として魔法のような才能で、世界中の聴衆を魅了している。1957年ロシアのアルハンゲリスク生まれ。1978年、21歳でチャイコフスキー国際コンクールのゴールド・メダルおよび第1位を受賞し、国際的な脚光を浴びる。驚くべき技巧、深い知性に裏づけられた演奏、完璧にコントロールされた美しい音色で、カリスマ的人気を誇る現代最高のピアニストの一人として活躍。
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団ほか数々のオーケストラを指揮。ボリショイ・オペラでの『スペードの女王』指揮で大成功を収めているほか、コンサート形式のオペラ指揮も行っている。1990年ロシア内外の個人、団体より資金を得、ロシア史上初めて国家から独立したオーケストラとしてロシア・ナショナル管弦楽団(RNO)を設立。指揮者として東京フィルハーモニー交響楽団には2003年7月に初めて客演、以来定期的に招かれ、2015年4月より特別客演指揮者に就任。2022年には新たなオーケストラ、ラフマニノフ国際管弦楽団(RIO)を創設。
Mikhail Pletnev is an artist who cannot be classified in one word. Known as a genius and one of the greatest pianists of our time and also as conductor and composer. Born in Archangel, Russia in 1957. Awarded the 1st prize and Gold Medal at renowned Tchaikovsky Competition in 1978 when he was 21 years old. The resulting friendship with Mikhail Gorbachev in time gave Pletnev the opportunity to found Russian National Orchestra (RNO) in 1990. Pletnev is also often invited to conduct noted orchestras such as Staatskapelle Dresden, Royal Concertgebouw Orchestra, and others.
Starting from July 2003, he has been invited to conduct the Tokyo Philharmonic Orchestra and was appointed as Special Guest Conductor from 2015. As a composer, he has been composing numerous works among which there is a cello sonata written for Steven Issarlis. His CDs have been released from Deutsche Grammophon and Pentatone Classics. In 2022, he founded the Rachmaninov International Orchestra (RIO).
2023年2月東京フィル定期演奏会より (C)Takafumi Ueno
東京フィルハーモニー交響楽団 Tokyo Philharmonic Orchestra
東京フィルハーモニー交響楽団 (C)上野隆文
1911年創⽴。⽇本で最も古い歴史と伝統を誇るオーケストラ。約160名のメンバーをもち、シンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せもつ。名誉⾳楽監督にチョン・ミョンフン、⾸席指揮者にアンドレア・バッティス トーニ、桂冠指揮者に尾⾼忠明、⼤野和⼠、ダン・エッティンガー、特別客演指揮者にミハイル・プレトニョフ、アソシ エイト・コンダクターにチョン・ミンを擁する。
Bunkamuraオーチャードホール、東京オペラシティ コンサートホール、サントリーホールでの定期演奏会や「渋⾕/ 平⽇/休⽇の午後のコンサート」「ハートフルコンサート」「ニューイヤーコンサート」「第九特別演奏会」など、クラ シック⾳楽を広く普及させる⾃主公演の他、新国⽴劇場のレギュラーオーケストラとしてオペラ・バレエ演奏、『NHK ニューイヤーオペラコンサート』『ブラボー!オーケストラ』『名曲アルバム』『題名のない⾳楽会』『東急ジルベスターコンサート』『NHK紅⽩歌合戦』『いないいないばあっ!』などの放送演奏により、全国の⾳楽ファンに親しまれる存在として⾼⽔準の演奏活動と様々な教育的活動を展開している。2020〜21年のコロナ禍における取り組みはMBS『情熱⼤陸』、NHK BS1『BS1スペシャル 必ずよみがえる〜魂のオーケストラ 1年半の闘い』などのドキュメンタリー番組で取り上げられた。
1989年にBunkamuraオーチャードホールとプロのオーケストラとして⽇本で初めてフランチャイズ契約を締結。また、東京都⽂京区、千葉県千葉市、⻑野県軽井沢町、新潟県⻑岡市と事業提携を結び、各地域との教育的、創造的な⽂化交 流を⾏っている。
海外公演も積極的に⾏い、2014年3⽉には創⽴100周年記念事業としてアジア・欧⽶6か国を巡るワールド・ツアーを開催。2015年12⽉には⽇韓国交正常化50周年を記念してチョン・ミョンフン指揮のもとソウルと東京の2都市で「⽇韓友情『歓喜の第九』」演奏会を、2017年12⽉には上海における⽇中国交正常化45周年記念演奏会などを⾏い国内外の注⽬を集めた。
In 2011, the Tokyo Philharmonic Orchestra celebrated its 100th anniversary as Japanʼs first symphony orchestra. With about 160 musicians, TPO performs both symphonies and operas regularly. TPO is proud to have appointed Maestro Myung-Whun Chung, who has been conducting TPO since 2001, as Honorary Music Director, Maestro And rea Battistoni as Chief Conductor and Maestro Mikhail Pletnev as Special Guest Conductor.
TPO has established its world-class reputation through its subscription concert series, regular opera and ballet as signments at the New National Theatre, and a full, ever in-demand agenda around Japan and the world, including br oadcasting with NHK Broadcasting Corporation, various educational programs, and tours abroad. In March, 2014, T PO became a global sensation in its centennial world tour of six major cities: New York, Madrid, Paris, London, Sing apore and Bangkok. In December 2015, TPO held Beethovenʼs 9th symphony concerts in Seoul and Tokyo with M astro Myung-Whun Chung, with Seoul Philharmonic Orchestra combined into one orchestra. TPO has partnerships with Bunkamura Orchard Hall, the Bunkyo Ward in Tokyo, Chiba City, Karuizawa Cho in Nagano and Nagaoka City in Niigata.
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