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Everyone is an artist ...

「BüG-TRIPPER」“奇跡を起こす4人の共鳴“

「BüG-TRIPPER」 左から Kento、Yuki、Kota、Tsukasa。

「BüG-TRIPPER」

Vocal:Kota Ibuka
Getter:Yuki Hidaka
Bass:Kento Nakasima
Dr:Tsukasa Matukawa

FORTIS : interviewer KAYO/writer NERO

― KAYO
本日はよろしくお願いいたします。

「BüG-TRIPPER」
よろしくお願いします!

― KAYO
では先ずお一人ずつ、自己紹介も兼ねて音楽以外の趣味とかありましたらお聞かせください。ボーカルのKotaさんからお願いいたします。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
はい。ボーカルのIbuka Kotaです。僕はコーヒーがとにかく好きで、ドリップできるタイプの色んなコーヒーを集めています。一部を切り取ってお湯を注ぐタイプですね。家には常に常備しています。コーヒー大好きなんですよ。カフェには週に何度も通っています。

― KAYO
カフェも巡りもお好きなんですね。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
大好きです。1人で平気で行けます。笑

― NERO 
一押しのカフェとかってありますか?

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
推しのカフェ!うわ、迷うな、めっちゃあるけど、好きな街で言うと蔵前なんですよ。蔵前は浅草から一駅くらいのところでカフェの激戦区なんです。どのカフェも行列ができていてスイーツも美味しいし、もちろんコーヒーも美味しい。

― NERO 
今度FORTISで特集したいですね、Kotaさんがおススメするカフェマップ、みたいなね。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
本当ですか!もちろん紹介できます。蔵前だけでなく表参道とかもね。蔵前はとにかくディープなエリアですね。本当に有名なお店が多いです。食べログでも何れも評価が高いし。

― NERO 
因みにそのカフェ巡りやコーヒーを飲むこと自体、何かしらKotaさんの歌声に効果があったりするのでしょうか。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:

そうですね、個人差もあるとは思いますけど、人によってはカフェインをあんまり摂取しない方がいいっていう方もいます。でも僕の場合、コーヒーってリラックス効果もあるし気管を広げる効果もあるので、例えば緊張して筋肉がこわばっている時とか、そういう時はあえて本番前のリハーサルの時に飲むようにしていて、ちょっとずつ喉が開くようにイメージしてます。身体をリラックスさせる上で効果はあると思っています。

― KAYO
コーヒーはKotaさんの美声の秘訣の1つかもしれないですね。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
コーヒー臭かったらすみません。(笑)

(一同)

― KAYO
ちょうどコーヒーが到着しましたね。

― NERO 
今日はアイスコーヒーですね(笑)

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
今日はちょっと暑いので(笑)

― KAYO
では次にTsukasaさんお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
はい。 BüG-TRIPPER ドラムのMatsukawa Tsukasaです。僕は、いつもドラムやこのバンドの事で頭がいっぱいで、趣味といえば、そうですね、あ!ツアーの際に立ち寄るパーキングエリアとかに置いてあるガチャガチャですね。趣味というか、最近ツアーの移動時のルーティンになってる感じかな。

― NERO
確かにサービスエリアって何故かガチャガチャがたくさん並んでますよね。

― KAYO
これっていうガチャガチャはあるんですか?

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
行った時に目について、ビビッときた物を回しています。

― マネージャーさん
中には結構しょうもないやつあるよね(笑)

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
そうですね(笑)しょうもない物が溜まっていきます。

― NERO
そういえば、ご当地のキティちゃん、って売ってませんでした?高速のSAと言えば。

― KAYO
ありますね。あれガチャガチャじゃないですね!

― NERO
あれはガチャガチャじゃないか!確か結構高いもんね、1000円くらいするやつだよね。

― マネージャーさん
ガチャガチャに入ってる物はそんな大層な物じゃないです(笑)

(一同)

― KAYO
ありがとうございます。Yukiさんお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
はい!ギターのHidaka Yukiです。そうですね、好きなもの、コレクションしている物は色んな香水を集めていますね。二十歳ぐらいからかな。匂い自体が好きと言うよりも、瓶のデザインがかっこいいとか可愛いっていう理由で買ってしまいます。臭いで言うとバニラ系の香りが好きなので、セカンドやトップの間にバニラが入っていたら買っちゃうみたいな感じですね。

― NERO
確かにYukiさんはお洒落なので、香水売場に立ち寄る姿がとてもイメージできますね。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
ありがとうございます。

― NERO
その中でも自分の推しみたいな香りは?

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
最近、注目しているのは、バニラ好きってお話した後で何ですけどTiffanyの香水に興味があります。

― KAYO
Tiffany使ったことないですね…

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
何て言うか、ちょっと爽やかなんですけど甘い香りがするんですよね。

― KAYO
いいですね!

― NERO
お部屋とかもとてもお洒落な感じがしますよ。

「BüG-TRIPPER」 / Yukiさん:
お部屋はすごく汚いです(笑)

(一同)

― KAYO
ではKentoさんお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
はい。 BüG-TRIPPER 、ベースのNakashima Kentoです。この流れなので僕も集めている物を話しますね。僕は漫画ですね。単行本でよく買ってます。

― NERO
漫画ですか!携帯のアプリとかではなくてね、そこには拘りがあるのでしょうか。

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
物としてあった方が個人的には好きですね。並べてみてそれを眺めたり、好きな部分を後で読み返したり。それらの理由から単行本で集める方が好きですね。

― KAYO
その中でも推しの漫画はありますか?

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
最近映画にもなった「かぐや様は告らせたい」っていう、それがすごく好きで、単行本を毎回買っています。発売日に買いに行くくらいです。

― NERO
原作で見ていた漫画が映画化された時の喜びは一入ですね。

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
そうですね。やっばり期待して観ちゃいます。

― NERO
漫画からアーティスト活動においてインスパイアする部分ってあったりしますか?

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
そうですね。やっぱり漫画にも色々カラーがあって、漫画毎にどういう色がついているかを考えながら読むんですけど、僕もライブをする上で、どんな見え方をするのか、といったような事を考えたりしますね。

― NERO
なるほど、漫画から感じる色合いみたいなものが、 BüG-TRIPPER の楽曲だったりステージの場合はお客さんにどう写るのか、どんな色合いで見えているか。Kentoさんが一ファンとして漫画を読むときのスタンス、それを今度はKentoさん自身が逆の立場として表現する上で、ファンのみなさんはどう色付けるのか、その点を常に意識されているのですね。

― KAYO
深いですね。

― NERO
みなさんの感性や性格が一人一人違うからこそ、その4人の色が重なって BüG-TRIPPERならではの色合いとしてお客さんに移るんでしょうね。

― マネージャーさん
性格は出ている感じはあると思います。
特にTsukasaとKentoは優しい性格で…

― NERO
優しそうだもんなあ。

― KAYO
パーキングエリアでガチャガチャしてる所を想像したら、どう考えても優しいですよね(笑)

(一同)

― マネージャーさん
性格がストレートに音に出ている印象はありますね。TsukasaとKentoは優しい感じで、YukiとKotaはどちらかというと尖っていると言うか、エッジがきいている感じです。瞬発力を活かしてワッといくタイプなので、その点リズム隊がしっかり支えている、奇跡的にバランスがとれているのかもしれません。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
尖ってますかね、、(笑)

― マネージャーさん
そういうとこない? TsukasaとKentoは優しくない?

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
まぁまぁまぁ。でも、色々ありますよ(笑)

(一同)

― NERO
でも BüG-TRIPPER さんはKotaさんの歌い方が一番の要因なのかもしれないけど、バンドとしてのマイルドさというか、何の抵抗もなく音が入ってくる感じで誰にとっても聴きやすい印象があります。

― KAYO
そうなんです、取材が決まって何度も聴かせていただいたんですけど、本当に聴きやすくて!

― NERO
それはね、やっぱり優しい方がいらっしゃるからかなあ(笑)

(一同)

【BuG-TRIPPER誕生ヒステリー、逸話】

― KAYO
では BüG-TRIPPER 誕生までのヒストリーをお聞きいたします。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
まず僕が今後のアーティスト活動をソロでやろうか、それともバンドでやるかを悩んでいた時期があって。当時、まずは曲を作って発表する事を意識していました。ただ曲は作りたいけどギターひとつにしても、その他の楽器に関しても、僕自身プロのレベルではないので、そういう部分の助力は得たいな、という風に考えていて。そんな時に共通の知人を通して知り合ったのがYukiです。まずはギターやベースで表現したいイメージを伝える事から始まりました。一緒にマンションのレンタルスペースみたいな場所だったり、とある日はカラオケボックスでも。そういう状況から始まって、次第にバンドとして一緒にやろうって話になって。元々バンドが好きなのはありましたけど、その魅力に改めて気づいた感じでした。当時は僕だけではなくYuki自身もバンドをやる気はなかったんです。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
そうなんですよ。その時は別の仕事をしていたので。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
バンドやる気はないってお互い話してたんですけど、どうもお互いにやっていくうちに、やっぱりバンドやりたいねって、コメダ珈琲でね。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
コメダ珈琲だったね(笑)

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
そうなると話は早くて、まずはドラムとベースを探す事。Yukiの専門学校時代の繋がりでTsukasaを知りました。直ぐに電話したんです。当時Tsukasa は普通に就職していて、バンドをやりたいけどタイミングは今ではないという風に考えていて。「後悔するくらいならやった方がいいんじゃない?」って電話で伝えて、まあ無理矢理引きずり出して。

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
引きずり出されましたね。4回も断ってるのに。笑

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
人間的にも音的にもやっぱりTsukasaが良かったんですよね。話を受けてもらって、ほぼ同時に正式メンバーとして招いたんです。そして次にベース。ベースだけが本当に決まらなくて、僕の中で誘いたいなって人は数名いましたけど、あくまで候補的なね。だけどメッセージを送るタイミングがなくて進展はありませんでした。何故かベースは決まらないなって思っていた時に、僕は実家が岐阜なんですけど、帰省した際に声をかけたのがKento。Kentoは高校の同級生なんですよ。1番最初にバンドを組んだのもKento。仲がいいので地元に帰る度にご飯に行ったり飲みに行ったりする間柄で、本当に唯一、友達の中でどんな時もKentoは居るって関係性で。「新しくバンドやるんだよね。」って話を伝えて。ただその時はKentoも普通に就職していた身だったし、「まぁ頑張るわ」って感じで話だけして帰りました。そして1週間後くらいかな?

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
そうだね、ちょうど1週間後くらい。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
1週間後くらいにメッセージで「バンドやりたい。」って伝えてきたんです。「おぉ!いいやん。やりゃいいやん。」って話したら、「いや、お前のバンドでやりたい。」って。笑 正直、最初は驚きましたけど、まぁでもずっと決まらなかったし、何でこんなにベースだけ決まんないんだろうって思っていた矢先でのKentoからの言葉だったので、何か意味があるのかなって思って。まして就職もしているのにバンドをやりたいって中々の覚悟があるんだろうなって感じたので、じゃあ一回、東京に来てスタジオ入ってみる?って返して、スタジオで4人が初めて顔合わせして。僕はみんなの事を知ってたので気持ちは楽でしたけど、みんなもこの4人の居心地がよかったって言ってくれたんです。じゃあもうこの4人でいこうっていう感じ。なので、まあそれなりのドラマはありましたね。

― NERO 
本当にドラマチックで、いろんな奇跡が重なってからこそのメンバーなんですね。それからはKotaさんが自分の中にあるものをまずは形にしていく、そんな進め方だったのでしょうか。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
そうですね。とりあえず音楽を形にして発表したかったし、音楽が好きだったので純粋にそれを楽しめるような空間を求めていたと言うのもありましたね。

― NERO 
その音楽に対する想いにYukiさんが賛同して、じゃあ2人で音楽を形にしていこうって、そしてその過程で今度はバンドというものが見えてきて、ちょうどTsukasaさんとKentoさんのその時の境遇がマッチしたっていう。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
そうですね、ちなみに時間的にも短い期間での出来事です。バンドを組もうって考えてからは1、2ヶ月間くらいですね。

―  KAYO
えー!

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
しかも、本当に色んなタイミングが全部合致したのですごく嬉しかったし。あとは最初からプロみたいな、最近よくあるバンドのスタイルだと思うんですけど、ある程度知名度がある人達が集まってやるというケースは普通にあるんですけれど、何かそれってつまんないなって個人的には正直思ってて。せっかくやるんだったらゼロから。逆にメンバー全員で一から掴んだ時の感動って、やっぱり有名な人達とはまた全然違うと思うので、そういうのを味わいたいなって思ってて。僕らは個々では何でもないですし、普通に就職だって経験した。でもそういう奴らが集まって、新たに夢を追いかけて、それを叶えられたら今度は僕らが色んな人に勇気や希望を与えられるのかなって。その事はこのバンドのコンセプトの一つかもしれません。

― NERO
なるほど。そういうKotaさんの想いにみんなが惹きつけられたという事でしょうか。Tsukasaさんもとても悩んだという事ですが、決断した決め手は何だったのでしょうか。

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
そうですね、音楽系の専門学校に通っていて、卒業と同時にドラムや音楽からはもう離れたいと思っていました。一旦は就職してちょっと考えたいな、みたいな。それで実際に就職して、それはそれで楽しかったんですけどね。働き始めて、そしたら、、(Kotaさんを指さす)

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
このっ(笑)

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
最初にYukiさんから連絡があって「バンドどう?」みたいに聞かれて、「今全然気持ちないです。」ってやりとりしていて。で、Kotaさんからも「バンド始めるんだけど一緒にやらない?」って声をかけてくれたんですけど、嬉しい気持ちの反面、自分の音楽に対する気持ちがもう無かったので、そんな状態で受けるのは失礼だから「ごめんなさい。」って断ってたんです。それでもYukiさんは何度も何度も「やろう!一緒にやろうよ!」って言ってくれて、やりたい気持ちはあったんですけどね、自分の中で妥協したくないというか、当時ドラムを触っていなかったから、そんな状態でやりたくないっていうのがあって断り続けていたんです。

― NERO
今のお話、断り続けていた理由が妥協はしたくない、周りに迷惑をかけたくない、という理由からで、音楽をやりたいという気持ちは残っていた訳ですよね。YukiさんもKotaさんも、どこかそういうTsukasaさんの心情を分かっていたからこそ必死に説得したのではないでしょうか。Tsukasaさんの真面目で正直な性格をわかっていたからこそ。

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
その時は押しに負けて、まあ一度音合わせするくらいなら別に怒られもしないしいいかなって思って…、そしたら決まっちゃって。始まりはそうでしたけど、その後のバンドの流れをずっと見ていたら、偶然じゃなかった、って思わされる瞬間が凄くあるんです。必然的に自分は音楽の道にいくんだな、このバンドでドラムとしてどんどん上を目指していく運命だったんだなって感じるようになりました。本当に、運命ってものはあるんだなって。

― NERO
Tsukasaさんはとにかく正直で真面目な方なんですね。決して妥協する道は選ばない。私と対極的にいるような感じ(笑)

(一同)

―  KAYO
そんなことないですよ!

― NERO
Kentoさんは、自らやりたいと連絡された最終的な決め手は何かあったんでしょうか。

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
そうですね、Kotaとは学生時代、別々のバンドで活動してたんですけど、Kotaのバンドを応援しつつも、実はその本気さがとても羨ましくて、その活動スタイルに憧れてもいました。一度音楽から離れた時期も、ずっと心のどこかにそういう気持ちがあったんです。Kotaから今バンドやろうと思ってるんだよね、みたいな話を聞いた時に、それは心のどこかにあったそういう気持ちがより強くなって。で、やっぱり僕自身もめちゃくちゃ迷って悩んだんですけど、やっぱり今、チャレンジできる環境があるっていう事自体が意味がある事なのかなって思って。

― NERO
いや、Kentoさん、何か熱いものを感じますよ。

― マネージャーさん
秒で来たよね、本当に。本当にすごかったよね、あれは。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
決まって1週間で来ましたからね。

― マネージャーさん
1週間もかかった?週末かなんかにさ。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
本当に1週間後くらいに東京のスタジオに入りに来ましたよ。

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
Kotaに連絡して「じゃあとりあえず来てみない?」って言われて、その週末に会いに行きました。

【BuG-TRIPPER、楽曲、ステージスタイルのルーツについて】

―  KAYO
次に、みなさんの楽曲やステージスタイルのルーツについてお聞きしてもよろしいでしょうか?

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
僕の場合、それがもうめちゃくちゃ恥ずかしい話なんですけど、中学からずっとベースをやってたんです。それで高校に入った時に軽音楽部に入ったら、先輩に「ギター弾いてみなよ、ギター少ないんよ弾ける人。」って言われて。その場で知ってるアニソンを沢山弾いたんです。そしたら「上手いじゃん。ギターやりなよ。」みたいに丸め込まれてしまい、しかも彼が(同行しているスタッフさん)高校の同級生なんですけど、ギターを教えてくれるようになって。でも専門学校はベースでいこうと思ってたんですよ。ベースを改めて学ぼうって思ってたら、これがまたホントの話、ネタではなくて、寝ぼけて入学願書を書いてしまって、ギターコースとベースコースの丸付けを間違えてしまって。

― NERO
なんて運命的な、、

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
まあ高校の3年間ギターをやってきた事もあって、そのままギターで二年間、専門学校で学んで、その後サポートプレイヤーとして現場を点々とさせてもらって、今に至るって感じですね。

―  KAYO
元々はベースだったんですね。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
ベースは今も大好きですね。あとドラムも。

― KAYO
でも、それってどの楽器も理解されていらっしゃるってことですよね。

― NERO
本当だよね。それぞれのパートの良し悪しを分かってるというか。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
でもやっぱり1番の憧れは僕はボーカルですね。

― NERO
要するに全部ですね(笑)

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
僕、Kotaにしか聴かせた事がないんですけど、めちゃくちゃ音痴なんですよ。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
めちゃくちゃ音痴って言ってて、実はすごい人っているからね。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
やっぱり歌声って自分の心に1番素直だと思うんですよ。表現するテクニックさえあれば。 BüG-TRIPPER の曲でもボーカルのソロ部分があったりするんですけど、やっぱりその時にグッと引き込んでいくんです、Kotaは。すごいなっていう。それは唯一ボーカルの特権なのかなって。例えばドラムでドラム一本でリズムを叩いても、みたいなところはあるじゃないですか、音楽を普段あんまり聴かない人にとってはね。これ、何なんだろうみたいな。でもボーカルだけって、音楽好きじゃない人でも納得できるというか、やっぱりその強い世界を保てるボーカルが1番かなと。

―  KAYO
どのパートの立場も分かっている分、凄いと思います。

― NERO
なるほど、でもギターもバンドでの位置付けとしてはフロントであって、ステージングだったり、ライブではお客さんを視覚的に惹きつけるような、そういう役割もありつつ、音色や奏法で自在に楽曲を操れる、そういったギターならではの特色もあって、見せどころとしては豊富にあるとも言えますよね。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
本当にそうで、ステージングは最初めっちゃ言われたんですよ、マネージャーさんに。「意識しろ、動け動け。」って。それで、メンバーに「無理せんでいいよ。」とか「今日はこうやってみたらどう?」みたいな、いっぱい支えてもらって、今、ようやくライブを盛り上げられるようになってきたかなって感じですね。ライブの流れというか、明らかに空気が変わるタイミングがだんだん掴めるようになってきて、例えば今はお客さんにより添うタイミングとか、ここは自分が離れないと邪魔をしてしまう場面だったり、そういった空気感を感じ取れるようになりました。

― NERO
なるほど。それはやっぱり場数を踏んだからこそですよね、何よりも確かな成長はステージを重ねる事ですよね。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
はい。ステージを重ねる中で、たくさん相談を聞いてもらいました。特にKotaに。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
普通に深夜に2時間とか平気で電話する事あるよね。

― NERO
本当に!?

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
彼女かよって思いますよね(笑)

― NERO
付き合ってるのかな?(笑)

(一同)

―  KAYO
ありがとうございます。ではKotaさんお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
はい。僕は普段聴く音楽は本当に満遍なくいろんなジャンルを聴いていて。昔からそうですね。ただ、やっぱり大前提にロックをやる上で一番大事にしているのがメロディで。メロディがいいなって思える楽曲は興味を持ちました。例えばMr.Childrenは凄いなって。どの曲を聴いても聴き心地が段違いにいいので、僕のバックグラウンドの構成要素の一つかもしれません。

― NERO
Kotaさんの歌声って、今ご自身も仰ったようにとてもオリジナリティがあるというか、誰にも近くなくてKotaさんならではの歌声というか。そんなイメージがあります。それに斬新さやお洒落さが相まって。それってやっぱり自分がしっかりあるからこそなのかな。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
でも結構迷いますね。元々自分の声は嫌いでしたし。めちゃくちゃ嫌いで、初めてのレコーディングなんてマジであり得ない、って本当に思ってて。でも活動していくうちに色んなファンの方から声が好きって言ってもらえるようになって、初めて自分の声がちょっとずつ意味あるものなのかな、と思えて、そこからは自分にしか歌えない歌が歌いたいなとか、ラジオで顔は見えないけど、歌声が聴こえてきて「あ、誰々だ。」ってわかったりするじゃないですか。そういうアーティストになりたいなって考えるようになった。ファンの方にきっかけをもらった、と言っても過言ではないと思います。

― NERO
誤解を恐れずにお聞きすると、今もまだ成長段階とも言える、という事でしょうか。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
全くそのとおりです。これまで一度も満足できたことがないので。もちろん昔よりは自分自身、成長した自覚もありますけど、本来の理想はもっともっと先にある感じです。周りから言われても自分の中で納得できないと満足しきれない部分もあって。そういう葛藤は常にあるかなと。

―  KAYO
ありがとうございます。ではKentoさん如何でしょう。

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
はい。僕はパフォーマンスが重要だと思っています。激しく動いて見ているだけで楽しめる、そしてもちろん演奏自体もすごく派手なプレイをする。視覚にも聴覚にも、刺激を届けて楽しんでもらえるようなプレイですね。なのでパフォーマンス、ステージングが引き付けられるアーティストをよく聴いて観てきました。

―  KAYO
ありがとうございます。ちなみにKentoさんが自分はベースだと確信したタイミング、きっかけってどのようなものだったのでしょうか?

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
僕がベースだって確信したのは正直、成り行きで、中学の頃にベースを始めたんですけどね、当時一緒にいた友達がギター、ドラムときて、よくあるパターンですよね、じゃあ俺がベースやるわ、みたいなね。でもいざ始めてみたらとても楽しくて、派手だったり繊細だったり奏法次第でどうにでも表現できる、ベースを知れば知るほどその奥深さにはまっていきましたね。

― NERO
リズム隊でTsukasaさんとオフの日も二人で音合わせしたり食事したり、そういった事はありますか?

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
どちらかと言うと、よく喧嘩してますね(笑)

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
一番煽り合ってます(笑)

― NERO
そうなんだ、バンドで一番息を合わせる必要があるリズム隊同士が一番言い合うっていうね(笑)でも2人で音合わせしたりはするんでしょ?

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
そうですね。2人でスタジオに入ったりはします。その時も言い合いながらも、2人で納得がいくまで詰めていきますね。まあ距離感はとても近いです。笑

― NERO
なるほどね。ようするにとても仲がいいって事ですね。(笑)それにしても本当にライブで聴いてみたいよね。

―  KAYO
本当にそうですね。

― マネージャーさん
スケジュール的には12月1日がミニアルバムのリリースで、翌日の2日が東京でのイベントですね。

― KAYO
お邪魔します!

【アーティスト活動に対する意気込みや心意気について】

― KAYO
次にアーティスト活動での意気込みや成し遂げたいことがあればお聞きしたいです。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
そうですね、今回、僕がメンバーに対して当初から伝えている事は、僕ら自身もそうだけど、辛かった時期っていうのはもちろん誰にもあって、その度に色々と悩んだりもする。でも傍から見るとその悩みは大した悩みに思えなかったりするんですよね。でも実際は個人で感じる悩みって、傍からみて小さい大きいは関係なくて、本人のみぞ知る、一世一代の悩みを抱えている事もあるかもしれません。そんな何かしら抱え込んだ人に対して、音楽ってその人が好きなように受け入れてくれて、その人なりの勇気や力に変換されるわけです。だからこそ僕らの音楽で救いたいし、僕らも音楽に救われている、それは決してオーバーではなく、人生のターニングポイントにもなり得たりすると思います。自分で抱え込んでいて周りには言えない、そんな時にアーティストの楽曲やステージでのメッセージだったり、それが直接、心に響いたりするんですよね、明日から頑張ろうかな、とか思えたりね。誰かの心の弱った部分を支えてあげられるようなアーティストになれたらいいなって。

―  KAYO
素敵なお話ですね。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
僕ら自身はもちろん色んな野望もあって、もちろんそのためには一人でも多くの人に僕らの楽曲を聴いてもらわないと始まらないわけで。多くの人に僕らの楽曲が届くチャンスが欲しい。僕らのバンド名、 BüG-TRIPPERって名前、結構拘ってるんですよ。BuGってuの上に点々がのっていて、このBが Boyなんですよ、男の子ね。で、GがGirl。で、uがあなた、点々っていうのがニコちゃんマークみたいに見えるので、将来大きな会場で男も女も関係なく、たくさんの人の中で笑っているあなたがいてくれたら、っていう想いからなるものなんです。音楽を通してもちろん僕らも楽しみたいし、楽しみながら音楽を届けて誰かの日常が華やかになって、救う事ができたらいいな、て想いを込めています。

― NERO
今その話を聞いてとてもすっきりしました。というのも楽曲や歌詞からそういった想いが凄く伝わってくるので、楽曲を聴く前に今の話を聞いておけばよかったかな(笑)歌詞はKotaさんが書かれているんですか?楽曲はメンバーみんなでアレンジする流れなのかな。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
はい。楽曲も大枠は僕が考えますね、それをこういう風にしたいんだよね、ってメンバーに伝えながら徐々に作り上げていきます。

―  KAYO
ありがとうございます。では次の質問、ファンの人達にこの取材を通して伝えたい事。お願いいたします。

― NERO
より具体的にこの社会に対してのメッセージというか。かなり広がっちゃうかな。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
むしろめちゃくちゃあります。特に最近伝えたいことと言えば、MCでもよく喋るんですけど、結局どんなに辛いことがあっても、大切な何かを信じていれば大丈夫だよっていう。根拠はないですけど。じゃあ何で大丈夫なの?と聞かれたら答えられる自信もないんですけど、ただ信じて何かを頑張っている人が救われない訳がないというか、正直そう思っています。

― NERO
それは信じる対象っていうのは人であったり、自分が今、信じて挑戦している事であったり、その形態に関わらずって事?

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
そうですね。特に最近は長い間続いたコロナ禍で漠然とした不安を抱えている人が多いと思うし、僕ら自身、それに散々振り回されたりしてるけど、その中でしっかりと考え抜くことだったりとか、不安と戦い続けた人が絶対いつか報われる時がくるって、僕は正直思ってるので。僕自身、人生色々と「うわ、終わったな」とか「辛い、やばいな」って思う瞬間もあったんですが、何だかんだ人に出会って助けてもらったり、自分の中で何か転機が訪れて、あの時、ああいうことがあってよかったなって思える瞬間って沢山あったので、諦めるっていう選択肢さえ選ばなければきっと大丈夫、というのは、この音楽を通して伝えていきたいと思います。あとはまぁ、何か悩んでいるのであれば俺らのライブに来て欲しいなってところですね。ライブハウスって、多少の偏見もあるとは思っているんですよ、怖い場所とか、ちょっと行きずらい場所とかね。でも一度だまされたと思って来てもらえれば、僕らの音楽を聴いてさえもらえれば、全然そんなことない、って事に気付いてもらえると思います。僕らができることって正直小さなことです、とてもね。音楽なんて娯楽でしかないんですよ、正直。でも、娯楽でしかないけれど、音楽にしかできないことはあると思うんです。そういう意識は大事にしていきたいなって思いますね。

― NERO
とても説得力があっていいお話です。ちょっと本当にライブのMCだけでも楽しみになっちゃうよね、Kotaさんのトークは。そこも楽しみに、ライブに是非たくさんの人に足を運んでほしいよね。

―  KAYO
本当ですね。ありがとうございます。

【FORTISの読者に向けたメッセージ】

―  KAYO
では最後にFORTISの読者へ向けたメッセージをお一人ずつお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Tsukasa:
初めて僕らを知っていただいた方も含め、ライブに来てくださいと言いたいですね。本当に誰もが悩みを抱えて生きていると思うんです。その悩みを音楽で払拭させる自信もあるし、その上で背中を押してあげられる、っていう事を、自分としてはライブをやる意義としてすごく意識しています。とにかくライブに来い、と言いたいですね。

― NERO
すごいね。Tsukasaさんは実はメンバーのうち一番の情熱家なのかもね、俺のドラムの音を聴け!って感じ。

―  KAYO
ありがとうございます。Yukiさんお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Yuki:
この記事を読んでくださる方、殆どの方が初めましてだと思うんです。僕がこのバンドのギタリストになれたみたいに、自分にとって想像してなかったような、ほんの些細なきっかけだとは思うんですけど、それがもし目にあるのであれば、目についたってことは確実に気は惹かれたという事だと思うんですよ、自分の中で。だから、その自分の感覚に反抗せずに自分に素直になって、自分が気になったことをみんな貪欲にやってほしくて、だからこそ BüG-TRIPPER っていう僕らを気にしてくれたのであれば、一曲でもいいので曲を聴いてみて欲しいし、それでなくても日常生活の中で、例えばさっきのKotaのコーヒーの話が記事で載ってるとしたら、そういう趣味もいいなって思ったのであれば、ぜひ次の休日からでもコーヒー飲みに行って欲しいなと思うし、気になる漫画があるのならすぐにでも古本でもいいので読んでほしい。始めてみたいと思うんだったら始めてほしい、自分が気になった事はとことん貪欲に向かって行った方がいいなって思います。

― NERO
なるほどね。踏み出す一歩のきっかけになれば。きっとそのメッセージは伝わると思いますよ。

―  KAYO
ありがとうございます。Kotaさんお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Kota:
はい。もし注目していただけたなら絶対にガッカリはさせません。本当に少しでも気になったのであれば、聴かず嫌いじゃないですけど、一度だけでも観てほしいし聴いてほしい。後悔はさせません。必ず武道館だったりアリーナを観客で埋めるって、もうこれは正直最初からずっと心の中にあって、根拠はないですけどね、立てるっていうイメージが鮮明にあるんです。

― NERO
ありがとうございます。今からそのストーリーを一緒に見届けられる、っていうかね。

―  KAYO
ありがとうございます。Kentoさんお願いします。

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
はい。僕ら、アーティスト写真はちょっと怖そうに見えるかもしれないんですけど、多分、今日話した内容を見てもらえれば分かると思うんですけど、全然怖くないので(笑)

― NERO
今日一番いいお話かもしれない(笑)

「BüG-TRIPPER」 / Kento:
全然怖くないよってことは伝えたいですね!あとは、楽曲に関してはみんな心からいいと思えるものを作ってやってるので、ぜひ聴いてみてほしいっていうのと、あとライブは、やっぱりライブにしかない良さっていうものがあるので、ライブならではの良さを皆さんに味わってほしいなってことは伝えたいです。

2021年10月、某所
writing NERO



BüG-TRIPPER (official site)
https://bug-tripper.com/